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ムスメ日記

コーヒーは、イマイチ飲めないんですけど。

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ありえっティの捏造が止まらん!!

 以下、すべからく捏造ですので、そのおつもりで。

『この家の床下にはね、小人が住んでいるのよ』
 そう嬉しそうに叔母が語るのを僕はベッドの中で聞いていた。
「じゃあ僕の部屋に置いてあるドールハウスは彼らの為に作ったものなの?」
「そうよ。貴方のお母さんのおじいさまが彼らの為に、本物の家具職人に作っていただいたのよ。おじいさまはずっと信じていらしたの。小人の存在を。」
「素敵ですね。僕も…会ってみたいな」
「会えるわ、信じていればきっと。」
 
 彼らは人に交わる事無く、ひっそりと生きる。
 そして、たまに人の知恵を、物を借りに来る、小さな小さな小人。

 転地療養もかねて叔母の家に引き取られた僕は、蔦の生い茂る古い洋館で暮らす事になった。市街地から遠く離れ、小高い丘を越え、周りを森に囲まれた庭を抜けるとそこは別世界のようだ。木の間からさす木漏れ日を浴びたのはいつ振りだろう。
 暖かく、どこか懐かしいその白い洋館の2階に僕の部屋がある。
「欲しいものがあれば、遠慮なくお言いなさい。」
 仕事が忙しい母、各地を飛び回って戻ってこない父にかわり、胸を患っている僕を引き取ってくれたのは母方の叔母だ。ここなら空気も清浄で騒音もなく安心して療養できるからと言う事で。
「ありがとうございます。これからよろしくお願いします」

(蔦が…僕の部屋まで)
 庭から2階を見上げる。まるで緑のカーテンのようにびっしりと生い茂った蔦は軽々2階へと届き、今にも天井へ差し掛かろうとしている。
(おかげで建物が涼しいんだね)
 今まで空調に頼りっぱなしだった夏の暑さが少しでも和らげばいいと思った。クーラーの風は無機質に冷たく、あまり得意ではない。閉じ込められた四角い箱は病院を思い起こさせる。白い壁、慌しいナースコール、そして僕の心臓の音。いつ止まるともしれないその音を。呼吸が、苦しい。
(猫だ…。飼い猫かな?)
 庭を優雅に歩いてくるずいぶんどっしりとしたその猫は何かを見つけ、標的にしたようだった。しばらくにらみつけ、飛び掛ったその時、確かに小さい茶色の髪と布の切れ端が見えた。
 ねずみではない。かといって虫ほど小さいわけではない。今のは一体?
 猫は目標を見失い、毛を逆立てたままどこかへ行ってしまった。
「あ…。」
 猫と友達になるには、まだ時間がかかりそうだ。

 それからしばらくの間、庭で見かけたあの子をもう一度見たくて部屋の窓から庭を眺めたり、庭で読書をしたが、一向に見かけることはなかった。
 見間違いだったのだろうか?いや、でも大きな葉っぱの影に隠れるように逃げていったあの影は幻ではない、と思う。叔母に聞いてみようか?笑われるかもしれないな。苦笑まじりに嘆息する。
「おやすみなさい」
「おやすみ」
「叔母さん…」
 部屋に入る前の叔母を呼び止める。叔母の持つランプの灯りがゆらゆらと揺れる。
「どうしたの?」
「聞きたい事があるんだ」

 叔母はランプを僕の部屋の机に置くと、僕にはベッドに入るようすすめ、自分はイスに腰掛け話を聞いてくれた。
「なんだい?聞きたい事って?」
「大した事じゃないんだけど、どうして僕の部屋にこんな立派なドールハウスがあるんだろうと思って」
「ああ、これね。これ私大好きなのよね。あなたのお母さんのおじいさまが注文して作った小人の為のドールハウスなのよ」
「こ・・・びと…」
 叔母の話を聞いて僕は確信した。あれは見間違いなんかじゃなかった。いるんだ。この家には小人が。でもどうして僕たちの前に姿を現さないんだろう。
「おじいさまは小人を見たと言っていたわ。そしてもう一度会えた時用にこれを作ったのね。彼らに使ってもらうために、本物の家具職人に作ってもらったのよ。でもそれから・・・私も含めて誰も小人を見たことがないのよ」

 ありえっティが出てこないまま……オワル!!(意味不明)

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