不完全燃焼です!!
どうしてその場面でそんな失言!?というメルヒェ~ンな展開を期待する人にはガッカリーな映画でございました。
イロイロネタバレ上等なので、見たくない人はBACKしてけろ。
・ありえっティ。小さいのは正義だ。
・しかし、虫がでかい。なんという…。ダンゴムシとかテントウムシとかその辺はまだ許せる。やめてくれ…コオロギ!やめてくれ…黒い悪魔!会場がざわついた瞬間であった。
・豆球をライトにしたり、両面テープを使って壁をよじのぼったり、リュックの中には夢がいっぱいだー。
・お魚の形のしょうゆさしには もちろん水が入ってる。
・なのになぜ、それで水を飲んでくれない!?キャップを回して水筒のようにごくごく飲んで欲しかった!!
・ありえっティ14歳。初めての借り(たぶん狩りとかけてる)で父と一緒に行動。
・捕獲目標は角砂糖とティッシュ。
・父、すばやい行動で角砂糖をゲット。続いてティッシュを二人でえいえいと箱から出すべく引っ張る。
・まさかのありえっティ、人間(ション?シュン?ショウ?※以下、神木)に目撃され、「 怖 が ら な い で 」とかホラー。
・逃ぐるぞ!!と逃げ出した最中にミッション角砂糖をロスト。
・見つかったら引っこさなアカンということで家族会議。神木の出方をしばらく監視することに。落ち込むありえっティ。
・翌日?神木が家の通風孔(ありえっティ達の住処への入り口)へ角砂糖を配置。「わすれもの」だとメモを添えて。
・悔しがるありえっティ一家。欲しくてたまらない角砂糖を…。でもここで角砂糖を貰うと我々の素性がばれてしまう!手を出してはならんぞ!と父に厳重注意。
・アリに半分近く奪われた角砂糖を持ってありえっティが神木に宣戦布告をしに行く。「我に近づくな」「施しなど必要ない」「所詮虫けらよ(違)」と。
・てっきりここからメルヒェ~ンな展開になると思ってた。
・「名前を教えて」「ありえっティ」「姿を見せてよ」「それは出来ない」襲ってきたカラスから守るため、アリエは急遽部屋の中へ。
・神木の手を伝ってベッドへ。カラスを外に出して、気がついたらアリエはいなくなってた…。ええ?マクラに座ってくれてたりしないんだ!?
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以下、メルヘン展開を望むアタシが考えたシナリオ(捏造)
「君は…。君はこの間庭にいた子だね。」
君とずっと友達になりたいと思っていたんだ。会いにきてくれてうれしいよ。僕は神木。君の名前を聞いていいかい?
「…ありえっティ」
「ありえっティ。とてもきれいな名前だね。僕はからだが弱くて…。ずっと家の中にいるんだ。良かったらまた遊びに来てくれないかな」
窓から見える切り取られた景色ばかり見ている。
そこに現れた小さな光なんだ。躍動的に動く、小さな小さな小人。
「姿を見せてよ」
「それはだめ」
「どうして?」
「私、帰れなくなる。ひとに見られてはいけないの」
「…じゃあ、お話だけしてくれないかな」
「……話すだけなら」
「君にはご家族はいるの?」
「両親がいるわ。あなたにはいないの?」
「両親は…いるんだけど、なかなか会えなくてね。」
「そ…うなの。さびしいね」
「寂しい。…うん。そうかもしれない。でもよく分からない。」
僕がここに生きている意味。
心臓が弱くて、何も出来ない僕。
僕を養うために働く母に甘えることなんて出来ない。各地を飛び回ってる父を呼び止める勇気もない。
「羽があったらいいのにとは思わないんだ。僕には両手・両足がある。でもそれを自在に動かせるだけの力が無いんだ」
「悔しいのかな。君がそんなに小さいのに元気に動いているから」
「神木はそんなに大きいのに自由に動けないのか」
「外に出られたらやりたいことがいっぱいあるよ。草の上に寝そべって、空を見て、雲を眺めて。小鳥のさえずりを聞いて花の種類を数えるんだ」
「外には数え切れないほどの花が沢山咲いているわ」
「雨の日は傘をさして、晴れの日には帽子をかぶって」
「………行けないの?外には」
「僕はここから動けない。安静にしていないとすぐに心臓に負荷がかかってしんでしまうんだ」
「そんな…!」
「だから、君がよければここにときどき来て欲しいんだ。外はどんな天気でどんな花が咲いていて、どんな鳥が飛んでいて…。君の世界も知りたいな。君が見ている世界を教えて欲しいんだ。とても綺麗なんだろうね」
「とってもきれいよ。私が教えてあげる」
それからときどき、窓辺のカーテンの影に隠れて、ありえっティは見てきたもの、聞いてきたものを神木に教えにくるようになった。
お礼は角砂糖やクッキー。うすく透けておいた窓のそばにひとつ置いておく。
四季は移り変わり、冬から春、そして夏になっていく。
蝉しぐれの午後、小人はやってくる。
「…そろそろ、姿を見せる気にならない?」
「ならないわ」
「いつも窓辺でつまらなくないかい?」
「そんなことないわ」
「ふふ、そうだね。僕に見られたらそこでおしまいなんだものね」
「分かってるなら」
「僕、手術を受けることにしたんだ」
「しゅ…じゅつ…?」
「そう、胸を開けて、心臓を取り替える手術だよ」
「胸を!?」
「たぶん、僕は耐えられない。君と会えるのも最後かもしれない」
「それは、いつなの?」
「…3日後」
「成功率がそんなに低いのに受けるの?なら今のままでもいいじゃない!」
「だめだよ」
「私が教えてあげる外の風景じゃ足りないの?」
「そうじゃない。君ともっと一緒にいたいから」
「!」
「怖いよ。でも君と会えなくなるほうがもっと怖いんだ。勇気が欲しい。君とずっと一緒にいられるために手術に耐える力が…欲しいよ」
涙が出た。
あんなに大きな人が声を殺して泣く姿を見て。
人間とはずっと怖いものだと教えられてきた。姿を見せると捕まるよ、と。なら彼はどうなんだろう。やっぱり私が姿を現すと捕まえて、標本にして、私を飾ったりするのだろうか。それとも私を食べてしまうの?
こんな弱い人間が?
誰も恨まず、憎まず、なのに自分に絶望している。
勇気をあげたい。立ち向かう、勇気を。
「…泣かないで、神木」
「ありえっティ?」
今までどれだけ頼んでもカーテンを越えてこちら側に来たことがなかったありえっティの顔が見える。
「どうして!?」
「手を伸ばして。ここからじゃあそっちへ届かない」
体を起こして手を伸ばしありえっティを手のひらに乗せる。
小さな彼女は腕を伝ってベッドの上へ降りる。
「あーあ。見せちゃった。」
「…あ……。」
「元気ない神木を見るのは辛いよ。大丈夫だよ。神木は絶対負けない!」
「…うん。そうだね。ありがとうありえっティ。」
とうとう姿を見せてしまった。これでおしまいだ。とぼとぼと家路につく。
でも神木は私を捕まえなかった。いい人間もいるのよ。お父さんやお母さんが言うほど人間て悪い人ばかりじゃない。あるかも知れないよ人間と共存する方法が!今の私なら説得できる。
「お父さん!神木はいい人間なの!だから大丈夫!」
「ばか者。人間に見られたら引っ越すしかないと教えてあるだろう」
そうじゃない。そうじゃないのに!どうして!?分かってくれないの!?
「荷物をまとめろ。出発は早ければ早いほうがいい」
「まって、せめてあと少し…。ここにいさせて」
「だめだ。明日にはここを離れるぞ」
「そんな……!!」
(神木…)(神木…起きて)
「……?ありえっティ?」
「ごめん、こんな夜更けに」
「どうしたの?ありえっティ」
「さよならを言いにきたの」
「ありえっティ!?」
-人に見られてはいけない- 分かってた約束事のはずだ。
「ごめんね、神木。私もっとずっとあなたと一緒に居たかったよ…でももう行かなくちゃ」
「ありえっティ」
「さよなら、神木…。神木のこと忘れない」
「ありえっティーー!!」
『君の世界はどんな色なの?』『君がよければ、ずっとこの家の下に住んでいて欲しいんだ』『僕のお母さんのおじいさんからずっと、君たちに会えるのを待っていたんだ』『とても綺麗なんだろうね』『君と、ずっと一緒にいたいよ』
さよなら、神木。離れても君の事ずっと想ってる。大好きだよ。
・・・・・・・・・・
みたいな。
気持ち悪いくらい全部捏造なんで、このへんでやめときます。
実際はなんていうの、神木失言多すぎてエエー!?という。
「僕たちは64億人、君たちは3人?そうしたら君はスグ一人になってしまうね。それは運命なんだ。滅びゆくね、フフ。」とか、なんでそんなこと言うん!?とか。
最後、ありえっティが出て行った時に、ちゃんと追いかけていったのに「行かないで」って言わなかったのは何故!?せめて、また帰ってきてくれとか言ってよ!切ないわ!座敷童子に去られた家は滅びるよ!縁起物じゃねえの!?角砂糖お供えじゃねえの?ギブアンドテイクじゃねえの?
うう~ん、うう~ん。不完全燃焼やわあ~~。
別にそれありえっティ小さくなくてもいいんじゃねぇの?という感じだ。いいところも沢山あったのだけれど、ストーリーに納得がいかねぇ。陳腐なメルヒェ~ンやファンタジーにしてくれと言う訳じゃねえ。でも納得いかないんだYO!
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